少年陰陽師の小説とは
まだ京都が平安朝と呼ばれる時代。それを舞台にした作品は数あれど、なかでも少年陰陽師の小説は別格だ。
大陰陽師、安部清明の“孫”である安部昌弘(あべのまさひろ)が活躍する結城光流の著による平安ファンタジーだ。
少年陰陽師の小説は実在した人物を交えながら、架空の人物がフル稼働するもので角川ビーンズ文庫からあさぎ桜の挿絵で出版されている。少年陰陽師の小説は個性あふれる人外が多く登場し、昌弘の成長を描いている。それだけではない。
文章には時代を意識しているのが顕著にあらわれている。
少年陰陽師の小説文にカタカナは呪文以外に一切登場しない。けれども表現が上手く、読みやすい文なのである。
少年陰陽師の小説にあるキャラクター人気投票
また少年陰陽師の小説本の巻末には作者が独自に行ったキャラクター人気投票結果が発表される。
まるでラジオのコーナー化としているそれは、作者が毎回コメントし、なかなか面白いつくりとなっている。
また、ドラマCD化やアニメ化もされ話題を呼んだ。少年陰陽師の小説はメディア類でも人気なのだ。なにより、少年陰陽師の小説著者があちこちに顔をだしている。
WEB限定ラジオではゲストとして何度か登場し、声優たちと会話を楽しんでいる。ここから生まれたキャラクターをつかって新たな少年陰陽師の小説を書いていたりもする。
アニメの公式サイトには書き下ろしで現代パロディ少年陰陽師の小説があったりと積極的な著者だ。
少年陰陽師の小説から始まったメディアミックス
安部清明を主人公とした平安奇譚は数あれど、その安部清明を「準登場人物」とするのはこの少年陰陽師の小説くらいだろう。また、母親が妖狐だったというのを取り入れているのも。他の安部清明作品を読んでいないので断言はできないが。
少年陰陽師の小説はドラマCD化がさきであり、アニメはその4年後に放映されDVDとしても販売されている。ところが、アニメ→ラジオの流れが最近のアニメの傾向でありながら『少年陰陽師』の小説はラジオ→アニメの順という、めずらしいものだ。それも、ドラマCD化から2年後に。
ラジオのパーソナリティ、ドラマCDの声優もそのことを話題にしたことがある。2年という歳月を経てメディア化していることに。さらにそのひとりが少年陰陽師の小説がまだアニメ化されていない頃に「2年後にはアニメ化してほしい」と話し、みごと実現したのも今となっては伝説だ。
アニメ化したのちゲーム化もされ、ゲーム発売時期を狙い「番外編」として少年陰陽師のゲーム小説も発売された。
それはネタバレをほとんど含まず、ゲームには登場しない登場人物をだすことでプレイしていなくとも分かり、プレイしていても楽しめる内容となっている。
著者の気配りが行き届いているのが見て取れるだろう。